あなたのうつ病や不安が長引く7つの理由

1. 薬物療法の限界

現在、日本ではお薬を使った治療が中心に行われています。これは、ここ福井でも変わりません。そして、このお薬はとてもよくなっています。
従って、人によっては、お薬だけで十分によくなる方も、いらっしゃいます。

しかし、お薬にも限界があります。

その限界の一つは、人によって効果の程度が違うということです。ですから、あなたにとっては、他の方ほど十分に効果が現れないということもあります。

もう一つの限界は、うつの時の気分や、不安は誰にでも起こるもので、それを完全に起こらなくすることは、お薬でもできません。

このように、薬物療法だけに頼ると、限界があり、その限界が長びく原因になります。

2. うつ病や不安の重い状態は非常に辛い

うつ病も不安もひどい状態のときは、とても辛く苦しいものです。もう二度とあの状態だけは、なりたくないと強く願うのも無理ありません。

その、二度となりたくないという思いが強くなることが、小さい気分の落ち込みや、ちょっとした不安に過敏にさせて、逆に長引かせてしまう原因になるんです。

3. 通常起こるうつや不安を再発の予兆と思い込む

うつ病や不安のあまりの辛さのために、それまでに体験していた、当然、起こる程度の気分の落ち込みや、不安に対して、過敏になり、それらを感じると、再発するサインだと思い込みがちになります。
もちろん、そのように早期に見つけて、再発を防ぐことも必要なのですが、過剰になるとかえって長引かせてしまいます。

 

常に気分の落ち込みや不安の発生に過敏になっていると、そのことで逆に不安が高まり、エネルギーを浪費してしまいます。そのことにより、うつや不安を長引かせてしまいます。

4. 「休めば治る」神話

特にうつ病は心の風邪で、お薬を飲んで休めば治るという、考えが広く普及しました。

確かに、特に発症し始めの時期には、十分な休養が必要です。

しかし、ある程度、安定してきても、軽い気分の落ち込みや、不安を感じると再発のサインと考えて、横になってしまいがちになります。

この時期に、横になってしまうと、一旦は楽になりますが、すぐに、何もできなかったことで、自分を責めたり、悔やんだりすることになり、かえって苦痛を強めてしまいます。

5. 動かないと気分は落ち込む

健康な時でも、一日布団から出ないと、夕方にはなんだか体はだるく、憂うつな気分になります。気分転換というと、散歩や運動が推奨されます。このように、体を動かすことで気分は改善されるのですが、逆をしてしまうんです。

休まないといけないと思い込むと、体を動かすことを減らそうとしてしまい、気分を改善する機会を失ってしまうんです。

6. 悪循環

そして、気分が落ち込むことで、さらに再発が確実になったと思い込み、なおさら動かなくなります。このような悪循環が起こって、長引かせてしまうのです。

気分の落ち込みが問題ではなく、そこから、悪循環を生んでしまうのが、問題なんです。この悪循環が、長引かせる原因です。

悪循環を逆向きの循環にするのが、抜け出す秘訣です。

7. うつ病と不安中心の日々

さらに、この状態が続けば、本来、生きがいや価値観として持っていた、「こんなことがしたい」「こんな風でありたい」という、人生を豊かにする思いが、忘れられてしまいます。
うつ病や不安を治すのが目的で、生まれてきたわけでも、生きてきたわけでもないはずです。それが、だんだん忘れられて、「この落ち込みさえなければ、この不安さえなければ、もう何もいらない。」と、うつ病や不安が中心の、うつ病と不安だけの日々になってしまいます。
こうなると、そこから抜け出す意欲も出てきません。

うつや不安を中心から外す工夫が必要です。

改善に向けてはこちらをご覧ください

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