マインドフルネスによるうつと不安の改善・考えることの回避

マインドフルネスによるうつと不安の改善・連続講座第二回の参加者の声の第二回の参加者様の声の中で、

”悩み考えている事”から意識をそらすことと、”その解決から逃げること”との区別が今一つ理解できない・・・体感できない。

という、貴重なご指摘をいただきました。

 

マインドフルネスでは、考えが生じたことに気付いて、その考えに従うことも、その考えを否定することもなく、そのままその時に意図的に、注意をもどしましょうということを目指します。

 

悩み事がある時、悩み事という考えが生じた時に、その悩み事をそのままにして、呼吸に注意を向けたり、体の感覚に注意を向けるのは、悩み事から気をそらして、逃げているんじゃないか?ということかと思います。

 

法改正により最近は減少しましたが、多重債務を抱えた方を例に検討しましょう。

 

Aさんは、ギャンブルにはまって、多額の借金を重ねました。今では、何社からいくら借りているのか?自分でも把握できない状態です。それを心配した友人が、「一体いくらあって、どうやって返済するか?返済できなければ、どうするか、一緒に考えようよ。」と、言ってくれました。

 

すると、Aさんは、

「どうせ考えたって、今さら、どうなるものでもない。思い出すと辛くなるから、その話は止めてくれ。」そう答えました。

 

この時、Aさんは辛くなることから逃げるために、借金のことを考えないでいると言えるでしょう。

 

Bさんも同じように、ギャンブルで借金を作りました。しかし、Aさんとは違い、弁護士に相談して、過払い利子の返済を受けて、解決しました。それでも、Bさんは「借金をしたのは、自分の弱さからくるもので、こんな弱いままで仕事をしてもいつかまた失敗するに違いない。」「まず、弱さを克服しないと、どうにもならない。」「弱さを克服するには、どうしたらいいんだろう?空手でも習うと強くなるかもしれない。しかし、こんな自分が初めても、すぐに挫折して、また、自信を失うに決まっている。」そんな風に考え続けて、仕事にも身が入らない状態になっています。

 

Bさんは、「借金をしたのは、自分の弱さからくるもので、こんな弱いままで仕事をしてもいつかまた失敗するに違いない。」との考えを無くそうとして、さらに考え続けている状態で、そのことにより、目の前の仕事をするという行動が、妨げられがちな状態と言えます。

 

マインドフルネスの立場では、Aさんには、借金という今ある事実を、それによって生じる苦痛な考えや感情も含めて、マインドフルに見ましょうと勧めることができるかもしれません。

 

Bさんには、いろんな考えや感情が出てきますが、それに気付いて、それはそのままそこに置いて、目の前の仕事に注意を向けましょうと言えるかもしれません。

 

少しは気付きのヒントになりましたでしょうか?

 

マインドフルネスによるうつと不安の改善連続講座の最終回は今からでもご参加いただけます。

 

あなたも、一緒に今までとは違う、思考や気分との付き合い方を学んでみませんか?

 

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